アントレの位置づけ
宴会でフレンチのフルコースを選択した場合に、最初に華を添えてくれる料理がアントレになります。
その前に契機づけとしてお通しのようなアミューズが供されることもありますが、こちらは極少量でワンディッシュには至らない、ワンスプーン程度の量になりますので、本格的な一皿のスタートがアントレになります。
フランス語だとイメージがしにくいですが、分かりやすく言えば前菜、立食スタイルならオードブルといった位置づけになります。
多彩なスタイルでわくわく感もある
アントレはお店によっても、シェフによっても、そのシーンやご予算、季節によっても様々なスタイルで供されるので、どんなものが出てくるかのわくわく感もあります。
大きく分けて一皿スタイルと、盛り合わせスタイルがあり、盛り合わせの場合は3種類から5種類程度のお料理が少量ずつ楽しめます。
一皿スタイルの場合、旬のお野菜やイカやエビ、ホタテやサーモン、イクラなどの魚介類をハーブなどの香草やスライスレモンなどと合わせたサラダ的なものや、ローストビーフや生ハムなどの肉類と野菜を合わせたサラダなどがメジャーです。
盛り合わせの場合はコンソメのジュレやエビと野菜のカクテル、生ハムやローストビーフ、サーモンが1切れから2切れやチーズのスライス、季節の野菜のピクルスやホタテのタルタルやマリネ、魚のカルパッチョなどが少量ずつ、一皿に美しく絵画のように盛り付けられたり、一つずつの料理をカクテルグラスやココット皿などに小分けして盛り付け、さらにそれをワンプレートにして出される場合が多くなっています。
盛り付けスタイルの場合、着席での個別皿スタイルなら3品程度、立食パーティーなら個々のグラス盛りや、トングで自由にとれるスタイルのものが5品から7品くらい並ぶこともあります。
お酒にも合い会話も弾む一皿
アントレは宴会で乾杯をしてお酒が入り始めた時に、お酒を進ませるおつまみになるとともに、多彩なお料理を少しずつ楽しむなど、1つずつじっくりと味わうことができるため、周囲の方との会話も楽しめる一皿となります。
同じテーブルの方や、近くにいる方があまり面識のない方や日頃会話をしたことがない方であっても、「これは何かしら」とか、「こっちも美味しい」などとお料理について話題にすることで、会話のきっかけづくりや和やかな雰囲気づくりにも繋がります。
フィンガーフードタイプや、スプーン1つや小さなフォーク1つ、お店によってはお箸で気軽につまめるものも多く、立食スタイルでも食べやすくお酒も飲みやすいコースメニューです。